和泉の1000のだいすき 忍者ブログ
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2008/01/22 (Tue)

『これは王国のかぎ』(荻原 規子著/中公文庫)
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失恋した女の子が、『最悪の誕生日』の日に部屋で泣いていると、気付けば違う世界にいた…。
そう言えば、一見定番なファンタジー小説と捕らえられそうですが、これはとても特殊な物語だと思っています。
(*以下、ネタバレを含みます)
違い世界へ来てしまったヒロミは、自分が『人間ではない存在』になってしまていました。
所謂魔神と呼ばれる存在で、瓶の中から『召喚された』のです。
召喚した主は逃亡中の王子様。なかなか仲良くやっていき、「お、くっつくのかな?」と思いきやその王子様は別の美少女とくっついてしまいます。
様々な体験をしながら成長していくヒロミ-異世界へ行った時点でこの名前は捨ててしまったのですが-は、二人の王子様と親しくなったのにもかかわらず、結局誰とも結ばれないのです。
「普通なら王子様と結婚してハッピーエンド」なのに…と思うのですが、それでも色々と楽しいです。
最後の最後でヒロミは、最初、あんなに悲しんでいた失恋にも勝ち、堂々と元の世界へ帰っていきます。

中学校入学したての頃、図書室で読んだ本ですが、年齢が15歳と近かったため、とても共感して読むことが出来た面白い物語です。
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